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デカセギ第二世代の母親2人の選択

くたくたに疲れて・・・

ガブリエラは、ブルーノと出会い、娘みゆう(1歳)をもうけた。ガブリエラは、ブルーノと出会い、娘ミユウ(1歳)をもうけた。ガブリエラは、昼間は大学に籍を置く大学生だ。高校の時、一年休学して大手家電量販店で働いた経験がある。2008年末の経済不況の影響で父親が仕事を失い、ガブリエラが働いて家族を支える必要があったからだ。ようやく父親が新たな仕事を見つけた時に高校に復学して、今までの遅れを取り返すように勉強して大学に合格した。ブルーノは、非正規雇用の派遣労働者であるため仕事がない時も多い。経済的に不安定であるため、ガブリエラは大学での授業の後に夜間に塾で講師のアルバイトをする日もあった。その間、子どもを彼の母親が預かっている。くたくたに疲れて彼の母親宅に寄り子どもを連れて帰る時に、子どもと一緒に過ごせない自分が情けなく自然と涙があふれる。


私のようになって欲しくない・・・

ガブリエラとスザナは親友だ。2人はいつでもお互いの子育てを相談し励まし合ってきた。子どもの将来についても毎日のように話し合った。スザナも、幼い子どもが2人いる。ガブリエラとスザナは親友だ。2人はいつでもお互いの子育てを相談し励まし合ってきた。子どもの将来についても毎日のように話し合った。そんな中、スザナは子どもの将来を考えてブラジルに帰国する決心をした。スザナ自身は日本の公立学校は外国人である彼女には学力も何も期待されていないと感じ、やがて勉強する意味や学校に籍を置く意味を見つけられなくなった。彼女の回りには中学校を卒業せずに工場で違法に働き始める子どもが多く、彼女自身も14歳で中学校を退学して働き始めた。しかし、今は学校を退学したことを後悔している。

日本の学校は、外国人の子どもに本気で勉強させようとはしない。外国人の子どもの将来はないと思う。私のようになって欲しくない。 「日本の学校は、外国人の子どもに本気で勉強させようとはしない。デカセギの子どもだからやがて国に帰ると思っているから。外国人の子どもと正面から向き合おうとしない日本の社会の中では、外国人の子どもの将来はないと思う。私のようになって欲しくない。子どもをしっかり受け止めてくれるブラジルで教育を受けさせ、ブラジル人として育てたい」と強い口調で話した。日本で教育を受けた第二世代の若者の中には、親が帰国しても日本に留まり生活をする者が多いことも、青年層の年齢が高い要因の一つであろうと推測される。


孤立する母親たち・・・

孤立する母親たち・・・。親世代の母親たちの中には、子どもを産んだ後に結婚しないまま別れてしまうケースもある。ガブリエラは、近い将来彼と婚姻の手続きを始めるつもりだ。「(ブラジル人は)子どもができたために一緒になる。正式な結婚をしていないから夫婦や親としての自覚がない人も多い」と正式な婚姻関係の重要性を言う。ガブリエラとスザナの子どものかかりつけの小児科の院長は、「彼らの親たちは、子育ては家族や同じデカセギの人たちで助け合っていた。しかし、その子どもたちの子育ては孤立している。日本人の若い母親たちの子育てサークルにも入らない」と語る。


二人の母親の選択・・・

ガブリエラはスザナが日本を離れる日の朝、スザナを見送った。彼女は、日本で子どもを育てるつもりだ。「一人になってしまった。ブラジルで子育てをするスザナにうらやましい気持ちもある。正直、子どもはどちらの国で育てるべきか気持ちが揺れる時もある。しかし、今は大学を出て一生懸命働いて日本でミユウを育てることが私の責任。だから、この選択を絶対に後悔したくない」


子どものことを考えると・・・

ブラジルに戻ったスザナは、生活のために週の半分はモデルの仕事で出張する。夫フェリペも帰国1年後から高級ブティック街で店長を始めた。2人は、フェリペの両親にお金を払って子どもたちを預かってもらっている。子どもたちを地元の保育園に預けようと思っても、1年待ち、2年待ちは当たり前で、入園することができないからだ。ブラジルでは、お金がなければ、十分な教育を受けさせることができない現実を知り、本当にブラジルで教育したほうが良いのかと、スザナは悩む。しかし、日本に戻れば、工場の製造ラインの仕事で人生が終わってしまう。子どもたちに同じ体験はさせたくない。どちらの国で子育てをするべきなのか、スザナの苦悩は続くのだった。